D&BMagazine_1807


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「世界温泉地サミット」別府で開催日本の温泉が世界に提供できる「精神的価値」35月26日、国内初の「世界温泉地サミット」(主催世界温泉地サミット実行委員会)が大分県別府市で開催された。世界16カ国17地域と全国の温泉地から温泉関係者が集結した。開催テーマは「世界の温泉地が拓く地域発展の可能性~温泉がつなぐ地域資源の多様な活用法」。「観光」「医療・健康・美容」「エネルギー」の3つの分科会も行われた。また前日25日には、「第3回全国温泉地サミット」(主催環境省)が開催された。日本の温泉が世界に提供できる精神的価値5月26日、国内初となる「世界温泉地サミット」が大分県別府市で開催された。英・仏・伊を始め世界16カ国17地域と全国の温泉地から温泉関係者が集結した。開催テーマは「世界の温泉地が拓く地域発展の可能性~温泉がつなぐ地域資源の多様な活用法」。基調講演は「サスティナブル・ツーリズムと世界の温泉地の更なる発展可能性」と題し前国連世界観光機構アフィリエイトメンバー部門長ヨランダ・ペルドモ氏(スペイン)が講演した。分科会では「観光」医療・健康・美容」「エネルギー」をテーマに実施された。「観光」は、コーディネーター久保田第3回全国温泉地サミットでは「新・湯治」を紹介美穂子氏(亜細亜大学准教授)、パネリスト桑野和泉氏((一社)湯布院観光協会会長)、涌井史郎氏(東京都市大学特別教授)、ヨランダ・ペルドモ氏(前述)、デーヴィッド・ジェームズ氏(英・バース市観光局長)、ジェローム・フリポ(仏・カンパーニュ・ドゥ・ヴィシー社長)。「ONSENツーリズムの新たな可能性」について議論された。バースのデーヴィッド・ジェームズ氏は、2020年の東京五輪に言及、2012年のロンドン五輪を例にし、「バースは五輪終了後から観光客が伸びた。実は開催地の東京だけでなく地方にチャンスがある」と力説。涌井氏も、「ロンドン五輪の際、ロンドンに来たらもうひと都市寄るキャンペーンをやっていた。帰るときは他の都市からと。東京五輪も一体となって、今から準備しなければならない」と語った。コーディネーターの久保田氏は、ヨランダ氏が基調講演で言及した「精神的価値」が重要であり、日本の温泉には価値提供の可能性が多いにあるとした。同氏は前日の、「第3回全国温泉地サミット」においても、コトラーのマーケティング3.0を紹介し、ながら温泉地が提供できる「精神的価値」に着目すべきと強調していた。大分県知事広瀬勝貞氏の主催者あいさつでスタートした世界の温泉利用はクア(療養)からウエルネス(健康増進や美容)へ「医療・健康・美容」の分科会(コーディネーター健康と温泉フォーラム合田純人氏)では、ドイツ、フランス、イタリアの温泉地の代表が取り組みを語った。パネリストは、マークス・マッツ氏(独・クア&スパ・バートクロツィンゲン副館長)、マッシモ・サビオン氏(伊・アバノ・モンテグロット温泉ホテル協会元会長)、ヤスコ・ジュアンド氏(仏・(一社)SPALOHAS倶楽部代表理事)、斉藤雅樹氏(東海大学海洋学部教授)、早坂信哉氏(東京都市大学人間科学部教授)。ドイツは1996年の医療保険改革で適用範囲が制限されて、自費による健康増進や美容のための活用が主流となってきている。現在の年間温泉療養者数は770万人という。フランスでは、リウマチなど12疾患を対象とし、18日間の継続滞在が要件としている。年間温泉療養者数は55万人。保険適用額は温泉リゾートの生産額1300億円の1/4を占める。イタリアでも、医療保険によるクアからウエルネス(健康増進、美容)の利用が増加しているという。世界の温泉利用はクア(療養)からウエルネス(健康増進や美容)へと移行し、いま、次の時代の到来(ポストウエルネス)を見越して模索を始めていることが分かる。一方で、日本の温泉地は、昭和の高度成長期の波を受けて、団体旅行、大規模開発と、大衆化、娯楽化路線をひた走った。いま、人口減少や高齢化、過疎化という大きな課題が地方を直撃している。いち早く「量から質への転換」を図り、滞在型の個人旅行にシフトしている温泉地もある。温泉を所管する環境省は、いま、温泉の利活用を見直し「新・湯治」を提案している。ストレス社会、超高齢社会の下でワークライフバランスが求められていることから、リフレッシュや健康長寿のための場と仕組みづくりを目指し、同時に、地方創生、観光立国への取り組みにつなげる狙いだ。今回のサミット全体を通して、図らずも示されたことは、①世界の人々にとっての課題である「未来のライフスタイル」や、「サスティナブルな社会」ということへのヒントが日本にあるということ。②訪日観光客が日本に期待していることは「精神的な価値」だということ。③そのニーズに応えられるものは正に「温泉」ではないかということだった。■2018年6月以降の「ホテル・スパ開業」情報(表1)ホテル・施設名場所開業日ホテル・施設名場所佳松御苑ダブルツリーbyヒルトン沖縄北谷リゾートTHEHIRAMATSUHOTELS&RESORTS宜野座ルグラン軽井沢ホテル&リゾートハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄イラフSUIラグジュアリーコレクションホテル沖縄宮古河口湖ふふオーベルジュデルミエアAubergedesLumieres山入端リゾートホテル(仮称)宮古島下里ホテル(仮称)東海岸リゾート(仮称)EXESNAHAセンチュリーマリーナ函館京都ふふ奈良ふふハレクラニ沖縄TheOkuraTokyo【リニューアル】CHC那覇ホテル日光ふふアゴーラ・ホスピタリティーズ金沢(仮称)パーク・ハイアット・ニセコHANAZONOTHELANGHAMHOTEL&RESORTS六本木ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ名護安部リゾート(仮称)アゴーラ・ホスピタリティーズ東京(仮称)フォーシーズンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツ(仮称)強羅ふふJWマリオットホテル奈良名城ビーチホテル(仮称)ザ・リッツ・カールトン日光ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜マリオットリゾート&スパイシガキジマ東京エディション虎ノ門東京エディション銀座北海道沖縄県沖縄県長野県沖縄県沖縄県山梨県群馬県沖縄県沖縄県沖縄県沖縄県北海道京都府奈良県沖縄県東京都沖縄県栃木県石川県北海道東京都大分県沖縄県東京都東京都神奈川県奈良県沖縄県栃木県神奈川県沖縄県東京都東京都2018年6月1日開業2018年6月1日開業2018年7月14日開業2018年7月20日開業予定2018年8月開業予定2018年11月21日開業予定2018年10月1日開業予定2018年12月21日開業予定2018年冬開業予定2018年開業予定2019年開業予定2019年4月開業予定2019年春開業予定2019年春開業予定2019年春開業予定2019年夏開業予定2019年9月開業予定2019年10月開業予定2019年秋開業2019年秋開業2019年開業予定2019年開業予定2019年開業予定2019年開業予定2020年春開業予定2020年春開業予定2020年春開業予定2020年春開業予定2020年春開業予定2020年7月開業予定2020年夏開業予定2020年12月開業予定2020年開業予定2020年開業予定羽田空港プロジェクト有明プロジェクトザ・リッツ・カールトン・ニセコ星のや読谷ヒルトン沖縄瀬底リゾート(仮称)WOSAKAホテルインディゴ犬山有楽苑【リブランド】ブルガリ・ホテル東京シェラトン鹿児島(仮称)グランヴィリオリゾート沖縄フォーシーズンズホテル沖縄東京都東京都北海道沖縄県沖縄県大阪府愛知県東京都鹿児島県沖縄県沖縄県開業日2020年開業予定2020年開業予定2020年開業予定2020年開業予定2020年開業予定2021年開業予定2021年開業予定2022年開業予定2022年開業予定開業日未定開業日未定■2018年6月以降の開業(大型温浴施設)施設名場所開業日RAKUSPAGARDEN名古屋天然温泉湯舞音龍ケ崎店北川村温泉ゆずの宿【リニューアル】栃木天然温泉いきいき夢ロマン喜多の湯八尾店仮)東久留米スパリゾートやまびこの湯スパ&ホテル水春(仮称)用宗みなと温泉ソラニワSPA弁天水春亭ピエリ守山店(仮称)天然温泉湯舞音市原店天然温泉湯舞音流山店熱海後楽園ホテル複合型リゾート施設小田急御殿場温泉木の花の湯羽田地区温浴施設有明地区温浴施設複合型商業施設門司港温浴複合施設万葉の湯豊洲館愛知県茨城県高知県栃木県大阪府東京都宮城県京都府静岡県大阪府滋賀県千葉県千葉県静岡県静岡県東京都東京都千葉県山口県東京都2018年6月20日水曜日2018年6月26日火曜日2018年6月26日火曜日2018年7月21日2018年7月31日開業予定2018年11月開業予定2018年11月開業予定2018年12開業予定2018年冬開業予定2019年2月開業予定2019年春開業予定2019年春開業予定2019年春開業予定2019年3月開業予定2019年冬開業予定2020年春2020年春2020年春2020年夏開業予定開業日未定(Diet&Beauty編集部調べ情報協力:NPO法人日本スパ振興協会)


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